あなたらしく締めくくるエンディングノート〜遺言の新たなカタチ
- Ruck D Ruther

- 5月27日
- 読了時間: 8分
「エンディングノート」ってご存知ですか?人生の終わりに向けてのノート、なんて聞くとなんだか寂しい気持ちになるかもしれませんね。でも、実はこのエンディングノート、残りの人生を自分らしく、そして**心穏やかに過ごすための「お守り」**のようなものなんです。そしてなにより、**大切なご家族への「優しいメッセージ」**でもあるんですよ。
「でも、何を書けばいいの?」「難しそう…」そう思われる方もいらっしゃるかもしれません。ご安心ください。今回は、このエンディングノートについて、皆さんの大切なご家族のために、分かりやすく、そして心を込めてお話ししていきたいと思います。

目次
「エンディングノート」って一体どんなもの?
エンディングノートとは、あなたのこれからの希望や、もしもの時にご家族に伝えておきたいことを自由に書き留めるノートのことです。昔は、家族みんなで暮らしたり、地域とのつながりが強かったりして、もしもの時も自然と周りが助け合ってくれました。でも、今は核家族化や過疎化も進んで、一人暮らしの方も増えましたよね。医療も進歩して、私たち一人ひとりが自分の最期について考える時代にもなっています。そんな中で、このエンディングノートが注目されるようになったんです。エンディングノートには、こんな目的があります。
「私らしい最期」を迎えるための希望を伝える
もし病気になった時、どんな治療を受けたいか、受けたくないか。
介護が必要になったら、どこでどんな風に過ごしたいか。
ご家族が困らないように「大切な情報」をまとめる
お葬式やお墓について、どんな希望があるか。
銀行の通帳はどこにあるか、保険の契約はどうか。
最近増えているスマホやパソコンのパスワードなども、ここに書いておくと安心です。
「ありがとう」の気持ちを伝える
これまでの人生を振り返って、ご家族や大切な方々への感謝の気持ちを伝える。
伝えきれなかった思いを、メッセージとして残す。
エンディングノートは、あなたが元気なうちに「こうしたいな」「これだけは伝えておきたいな」という気持ちを、ご自身の言葉で残すことができる、とても大切な「生きた計画書」なんです。

どんなことを書いたらいい?あなたの「思い」を自由に
エンディングノートには、決まった書き方はありません。あなたの「思い」を自由に、気負わずに書いてみてください。例えば、こんなことを書いておくとご家族がとても助かりますよ。
① あなたの基本情報とこれまでのこと
あなたのこと:名前、生年月日、住所、本籍、血液型など。
大事なもの:マイナンバーカードや運転免許証、健康保険証などがどこにあるか。
あなたの歴史:これまでの人生で大切にしてきたこと、思い出に残っていること、出会った人たちへの感謝や格言など。
② 病気や介護について
かかりつけの病院や、今飲んでいるお薬のこと。
もし病気になったら、病名を教えてほしいか、知らせてほしくないか。
延命治療について、どんな希望があるか(例えば、「管につながれてまで長く生きたくない」など)。
もしもの時、臓器提供についてどうしたいか。
③ お葬式やお墓のこと
お葬式はどんな形がいいか(家族だけで行いたい、親しい友人にも来てほしいなど)。
お墓はどこにあるか、どこのお寺にお願いしているか。
納骨(ご遺骨を収めること)は、お墓に入れるか、散骨(自然に還すこと)を希望するかなど。
もし喪主をお願いするなら誰に、という希望。
お葬式に呼びたい人の連絡先リスト。
④ お金や財産のこと
銀行の通帳や印鑑はどこにあるか、口座番号は何か。
加入している保険の契約内容や、保険証券の場所。
持っている不動産(土地や家)のこと。
年金や、もし貸金庫を利用している場合はそのこと。
⑤ スマホやパソコンのこと(ここが新しいデジタル終活!)
使っている携帯電話(スマホ)、パソコン、タブレットのこと。
LINEやFacebook、X(旧Twitter)などのSNSアカウント。
インターネット通販や動画サイトなどのアカウント。
これらのパスワードや、もしもの時にどうしてほしいか(「このSNSは削除してほしい」「この写真は残してほしい」など)。
ここが、特に最近とても大切になっています。ご家族があなたのデジタルな情報を把握できるようにしておくことは、もしもの時の混乱を防ぎ、ご家族の負担を大きく減らすことにつながります。
⑥ 大切な人へのメッセージ
ご家族や友人へ、日頃の感謝の気持ちや、伝えたいメッセージ。
あなたの人生観や、大切にしてきたこと。
このメッセージは、ご家族にとって何よりの宝物になるはずです。
⑦ その他
ペットを飼っている場合は、もしもの時に誰にお世話をお願いしたいか、どんなご飯が好きかなど、詳しく書いておくと安心です。
大切にしているコレクション品があれば、どうしたいか。
たくさんの項目がありますが、最初から全部を埋める必要はありません。まずは、あなたが「これだけは伝えたい!」と思うことから、気軽に書き始めてみましょう。
エンディングノートを書いて良いことある?
エンディングノートを書くことは、あなた自身にとっても、ご家族にとっても、本当にたくさんの良いことがあります。
① あなたの「思い」がご家族に届く!
もし、病気で意識がはっきりしなくなったり、突然のことがあったりしても、エンディングノートがあれば、あなたの「こうしてほしい」という思いがご家族にしっかり伝わります。ご家族が「どうしたらいいんだろう…」と迷うことなく、あなたの意思を尊重してくれます。
② ご家族の「負担」を軽くできる!
一番大切なのはここかもしれません。もしもの時、ご家族は悲しい気持ちの中で、たくさんの手続きや決め事をしなければなりません。どこにどんな情報があるか分からない、パスワードが分からず困ってしまう…そんな時、エンディングノートがあれば、ご家族は迷うことなく手続きを進められます。
これは、ご家族の心の負担を大きく軽くし、あなたとの大切な思い出に向き合う時間を与えてくれる、何よりの「優しさ」なんです。
③ あなた自身の「心の整理」ができる!
エンディングノートを書くことは、これまでの人生をゆっくりと振り返る良い機会になります。「ああ、こんなこともあったな」「この人に感謝を伝えたいな」と、ご自身の人生を見つめ直すことで、心の整理ができ、残りの人生をより前向きに、充実して過ごすための「生きがい」を見つけるきっかけにもなるかもしれません。
ちょっと待って!注意点と上手に使うコツ
エンディングノートはとても素晴らしいものですが、いくつか知っておいてほしいことがあります。
① 法的な「効力」はありません(または弱い)
エンディングノートに書いた内容は、残念ながら法律上の効力はありません。あくまであなたの「希望」や「お願い」です。もし、財産の分け方など、法的な効力を持たせたいことがある場合は、遺言書を別に作成する必要があります。
エンディングノートは、あなたの細やかな思いや感謝の気持ちを伝えるためのもの、と考えると良いでしょう。遺言書とエンディングノートは、それぞれの役割が違う「別のもの」だと覚えておいてくださいね。
② 大切な情報を「安全」に保管しましょう
銀行口座やパスワードなど、大切な情報を書くからこそ、情報が漏れないように気をつけることがとても重要です。
鍵のかかる引き出しや耐火金庫など、安全な場所に保管しましょう。
火事や水害で失われないよう、対策も考えておくと良いでしょう。
デジタルで管理する場合は、信頼できるサービスを選び、パスワードの管理をしっかりしましょう。
③ 定期的に「見直し」て、新しい情報に更新しましょう
あなたの体調や財産、人間関係、そして気持ちは、時間の流れとともに変わっていくものです。エンディングノートも、一度書いたら終わりではありません。
半年に一度、または一年に一度など、定期的に見直して、変わったところがあれば書き直しましょう。
新しい銀行口座を開いたり、スマホのパスワードを変えたりしたら、すぐにエンディングノートも更新する習慣をつけると安心です。
④ ご家族に「教えてあげる」のが一番大切!
せっかく書いたエンディングノートも、その存在をご家族に知られず、見つけてもらえなければ意味がありません。
信頼できるご家族や、大切なご友人に、「エンディングノートを書いたよ」と伝えておくことが一番大切です。
そして、「どこに保管しているか」も、きちんと教えてあげましょう。
エンディングノートは、書くだけでなく、「伝える」ことで初めてその価値が発揮されます。
あなたの「人生」を遺しませんか?
エンディングノートは、何歳から始めても、どんな書き方をしても大丈夫です。完璧を目指さず、まずは「これだけは伝えたい!」と思うことや、「ご家族が困らないように」と思うことから、気軽にペンを取ってみませんか?
市販のノートもたくさんありますし、最近ではスマホのアプリや、パソコンで使えるデジタルなエンディングノートもあります。ご自身の使いやすいものを選んでみてください。エンディングノートは、あなたの残りの人生を、より豊かに、そして「安心」して過ごすための、かけがえのない「心の準備」です。そして何より、ご家族への深く、そして優しい「愛」のメッセージとなるでしょう。
ご自宅の整理も、安心のための一歩です。
もし、ご自宅の遺品整理で「これはどうしたらいいだろう?」と迷うお品物があったら、信頼できる専門業者に相談するのも一つの手です。たとえば、着物や骨董品、ブランド品など、価値のあるものを適正な価格で買い取ってくれる専門業者もいます。
高価買取専門の【バイセル】は、経験豊富な査定員が丁寧に品物の価値を見極め、お客様のご自宅まで無料で出張査定に来てくれます。お忙しい方や、持ち運ぶのが大変な方にも安心です。まずは、無料相談から検討してみてはいかがでしょうか。




コメント